夏の暑い日や冬の寒い日、愛犬のためにエアコンをつけっぱなしにする時間は増えますよね。特に、犬の夏エアコン電気代は家計にどれくらい影響するのか、気になる方も多いのではないでしょうか。一方で、犬のエアコンはもったいないと感じる瞬間もあるかもしれません。また、犬のエアコンは冬も必要なのか、犬のエアコン設定温度は冬に何度にすべきかなど、疑問は尽きないものです。これらの悩みは、愛犬との快適な暮らしと家計のバランスを取りたい飼い主さんにとって、共通の関心事だと言えるでしょう。この記事では、犬のエアコン代に関するあらゆる疑問に答え、具体的な金額の目安から賢い節約術までを詳しく解説します。
- 犬と暮らすことで増える光熱費の具体的な金額
- エアコンの冷暖房にかかる電気代シミュレーション
- 愛犬のための適切な室温管理とエアコンの必要性
- 今日から実践できる具体的な電気代の節約方法
気になる犬のエアコン代!月々の料金シミュレーション
- 犬の夏エアコン電気代の目安は?
- 冷房使用時の電気代シミュレーション
- そもそも犬のエアコン代の相場はいくら?
- 犬のエアコンは冬も必要?
- 暖房使用時の電気代シミュレーション
- 犬のエアコン設定温度は冬何度がいい?
犬の夏エアコン電気代の目安は?
犬と暮らし始めて、多くの方が実感するのが電気代の上昇です。特に、夏のエアコン使用は電気代に大きく影響します。暮らしに役立つ情報メディア「LIVIKA」が2024年に行った調査によると、ペットを飼い始めた家庭の79%が「電気代が高くなった」と回答しています。(参照:LIVIKA)
また、「みんなのブリーダー」の調査では、夏場に愛犬だけで留守番させるとき、約8割の飼い主がエアコンをつけっぱなしにしていることが分かっています。(参照:みんなのブリーダー)
これらの調査から、愛犬の熱中症対策としてエアコンの常時稼働が一般的になっており、それが夏の電気代を押し上げる主な要因であることがうかがえます。
夏の電気代増加のポイント
多くの家庭で、夏の電気代は普段より5,000円から10,000円程度、多い場合では1万円から2万円以上増加するという声が見られます。これは、愛犬の健康を守るための必要なコストと考える飼い主さんが多い結果と言えるでしょう。
冷房使用時の電気代シミュレーション

実際にエアコンを24時間つけっぱなしにした場合、電気代はいくらになるのでしょうか。ここでは、Panasonicの最新モデルを例に、部屋の広さごとの電気代をシミュレーションしてみます。
電気代は「消費電力(W) ÷ 1,000 × 電力料金目安単価(円/kWh)」で計算できます。今回は、電力料金目安単価を31円/kWh(税込)として算出します。
部屋の広さ | 消費電力 | 1時間あたりの電気代 | 1ヶ月の電気代目安 (24時間稼働) |
---|---|---|---|
6畳 | 425W | 約13.2円 | 約9,616円 |
12畳 | 825W | 約25.6円 | 約18,663円 |
20畳 | 1,880W | 約58.3円 | 約42,521円 |
補足
上記の表は、Panasonic公式サイトに掲載されている「エオリア 2024年モデル Xシリーズ」の消費電力を参考に作成しています。(参照:Panasonic)
実際の電気代は、エアコンの省エネ性能、お住まいの地域の電力料金、住宅の断熱性、設定温度などによって変動します。
そもそも犬のエアコン代の相場はいくら?
エアコンだけでなく、空気清浄機やペットヒーター、加湿器などを含めると、犬と暮らすことで追加でかかる光熱費はどれくらいになるのでしょうか。
一般的に、犬を飼育する場合に追加でかかる光熱費は、月々3,000円から12,000円程度が目安とされています。この金額は、夏場のエアコン代や冬場の暖房費によって大きく変動します。
内訳としては以下のようになります。
- エアコン(24時間稼働):約3,000円~8,000円
- 空気清浄機・加湿器など:それぞれ約100円~2,000円
もちろん、これはあくまで一つの目安です。愛犬の犬種(暑さに弱い・寒さに強いなど)やお住まいの環境によって必要な対策は変わるため、ご家庭の状況に合わせて考えることが大切になります。
犬のエアコンは冬も必要?

夏の暑さ対策は一般的ですが、「冬も暖房が必要なの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。結論から言うと、犬にとっても冬の寒さ対策は非常に重要です。
犬は人間のように服を着て体温を調節することができません。特に、以下のような犬は寒さに弱い傾向があります。
- シングルコートの犬種(トイプードル、マルチーズなど)
- 子犬やシニア犬
- 痩せている犬や病気の犬
一般的に、室温が15℃を下回るような日は、暖房を使用して犬が快適に過ごせる環境を整えてあげることが推奨されます。寒さを感じると、犬は体を震わせたり、丸まって動かなくなったりします。これは体温を維持しようとしているサインであり、低体温症のリスクも高まるため注意が必要です。
暖房使用時の電気代シミュレーション
冬の暖房費は、夏の冷房費よりも高くなる傾向があります。これは、外気温と設定温度の差が大きくなるため、エアコンがより多くのエネルギーを消費するからです。
冷房と同様に、暖房を24時間使用した場合の電気代をシミュレーションしてみましょう。
部屋の広さ | 消費電力 | 1時間あたりの電気代 | 1ヶ月の電気代目安 (24時間稼働) |
---|---|---|---|
6畳 | 440W | 約13.6円 | 約9,951円 |
12畳 | 915W | 約28.4円 | 約20,698円 |
20畳 | 1,630W | 約50.5円 | 約36,866円 |
補足
前述の通り、このシミュレーションはPanasonicの公式サイトの情報を基にしています。寒冷地にお住まいの場合や、住宅の断熱性が低い場合は、これ以上に電気代がかかる可能性もあります。
犬のエアコン設定温度は冬何度がいい?
冬場に犬が快適に過ごせる室温は、一般的に20℃から25℃が理想的とされています。犬種や年齢、被毛の長さによって最適な温度は異なりますが、この範囲を目安に調整してあげると良いでしょう。
犬が寒がっていないか、逆に暑がっていないか、様子をよく観察することが大切です。
暖房使用時の注意点
エアコンの温風が直接愛犬に当たり続けると、皮膚の乾燥や低温やけどの原因になることがあります。風向きを調整したり、犬が自由に移動できるスペースを確保したりする配慮が必要です。また、暖房を使うと空気が乾燥しやすいため、湿度40~60%を保てるように加湿器を併用することもおすすめします。
犬のエアコン代を賢く節約する5つの方法
- エアコンの定期的なお手入れ
- 省エネ性能の高い製品を選ぶ
- サーキュレーターや断熱グッズを活用
- 犬のエアコンはもったいない?考え方
エアコンの定期的なお手入れ

エアコンの電気代を節約する最も手軽で効果的な方法は、定期的にお手入れをすることです。フィルターにホコリが詰まると、空気の循環が悪くなり、エアコンの効率が大幅に低下してしまいます。
経済産業省の資源エネルギー庁によると、フィルターを月に1~2回清掃するだけで、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力を削減できるというデータがあります。
フィルター掃除は、電気代の節約だけでなく、エアコンから排出される空気を清潔に保ち、愛犬の健康を守ることにも繋がりますね。
フィルターの掃除だけでなく、年に1回程度はプロの業者に内部クリーニングを依頼すると、さらに効率が改善され、長期的な節約効果が期待できます。
省エネ性能の高い製品を選ぶ
もし、長年同じエアコンを使用している場合は、省エネ性能の高い最新モデルへの買い替えも有効な選択肢です。近年のエアコンは省エネ技術が飛躍的に向上しており、10年前のモデルと比較すると、期間消費電力量が大幅に削減されています。
購入時には初期費用がかかりますが、月々の電気代が安くなることで、数年で元が取れるケースも少なくありません。製品を選ぶ際は、「統一省エネルギーラベル」の星の数をチェックしましょう。星の数が多いほど省エネ性能が高いことを示しています。
買い替えを検討するタイミング
使用年数が10年を超えているエアコンは、買い替えを検討する良いタイミングです。長期的な視点で見れば、ランニングコストを抑えられる省エネモデルへの投資は、家計にとって大きなプラスになるでしょう。
サーキュレーターや断熱グッズを活用
エアコンの設定温度を1℃変えるだけでも、電気代に大きな影響が出ます。そこで役立つのが、サーキュレーターや断熱グッズの併用です。
サーキュレーターの活用

冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まりやすい性質があります。サーキュレーターを使って室内の空気を循環させることで、部屋全体の温度ムラをなくし、効率的に快適な室温を保つことができます。これにより、エアコンの設定温度を過度に上げ下げする必要がなくなり、節電に繋がります。
- 冷房時:エアコンに背を向けるように置き、上向きに風を送る
- 暖房時:エアコンの対角線上に置き、上向きに風を送る
断熱グッズの活用
窓は外気の影響を最も受けやすい場所です。窓に断熱シートを貼ったり、カーテンを遮光・遮熱タイプのものに替えたりするだけで、室温の変化を緩やかにできます。夏は外からの熱気を、冬は室内の暖気を逃がしにくくするため、冷暖房の効率が格段にアップします。
犬のエアコンはもったいない?考え方

電気代が高騰する中で、「愛犬のためとはいえ、エアコンをつけっぱなしにするのはもったいない」と感じてしまうこともあるかもしれません。その気持ちは、家計を預かる上で自然な感覚です。
しかし、犬は人間と体温調節の仕組みが大きく異なります。特に汗腺が足の裏にしかないため、人間のように汗をかいて体温を下げることが非常に苦手です。そのため、高温多湿の環境では簡単に熱中症になってしまい、命に関わる危険性もあります。
エアコンは「贅沢品」ではなく「必需品」
愛犬にとってのエアコンは、快適さを提供するだけの贅沢品ではありません。日本の夏や冬の厳しい環境から愛犬の命と健康を守るための「必需品」です。光熱費はかかりますが、それは愛犬と健やかに暮らすための大切な投資と考えることができます。
もちろん、無駄な電力消費を抑える工夫は重要です。これまで紹介してきた節約術を実践し、賢くコストを管理しながら、愛犬にとって安全で快適な環境を維持していくことが理想的と言えるでしょう。
工夫次第で犬のエアコン代は抑えられる
- 犬と暮らすと夏の電気代は月5,000円〜10,000円程度上がることが多い
- 多くの飼い主が愛犬の熱中症対策でエアコンをつけっぱなしにしている
- 6畳用のエアコンを24時間つけっぱなしにした場合、月の電気代は約1万円が目安
- 冬の暖房費は夏の冷房費より高くなる傾向がある
- 犬にとっての冬の快適な室温は20℃〜25℃が目安
- 室温が15℃を下回る日は暖房の使用が推奨される
- エアコンのフィルター掃除は月に1〜2回行うと節電効果が高い
- フィルター掃除で冷房時約4%、暖房時約6%の消費電力を削減できる
- 10年以上前の古いエアコンは省エネモデルへの買い替えが効果的
- サーキュレーターで空気を循環させると温度ムラがなくなり効率的
- 断熱シートや遮熱カーテンで窓からの熱の出入りを防ぐ
- 電気代が気になる場合は電力会社や料金プランの見直しも一つの手
- 犬にとってエアコンは健康維持のための必需品
- 電気を使わないひんやりマットや暖かいベッドの併用も有効
- 節約術を賢く取り入れ、愛犬との快適な暮らしと家計のバランスを取ることが大切